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データ保護とバックアップの最新トレンド 
IBM iに最適な環境として注目集めるDell EMC Data Domain

2019年6月4日


データ活用は今日の経営に欠かせないものとなっています。企業が収集し、活用するデータ量が爆発的に増加する一方で、ランサムウェアやマルウェア等による被害は深刻化しており、個人情報を含むデータ保護への社会的要請も高まりつつあります。そこで、今回はEMCジャパン株式会社DPS事業本部第二営業部部長の岡田圭吾氏と、株式会社イグアス製品&ソリューション事業部の須藤正夫氏に、IBM iのバックアップ環境を取り巻く最新トレンドと、IBM iユーザーにとって最も効率的で信頼性の高いバックアップ体制のあり方についてお話を伺いました。

企業のデータ保護のトレンドとバックアップの重要性

――最初に、企業のデータ活用を取り巻くトレンドについて教えてください。

岡田

世界中の企業のデータ保護について、米Dell EMC社が2016年と2018年末に調査*1を実施しています。それによれば、2016年当時、日本企業が保有していたデータ量は1.92ペタバイトでした。しかし、2018年末には8.88ペタバイトと、実に588%というスピードで増加しています。企業経営におけるデータの価値も、飛躍的に高まっているのです。

そうした中で、日本企業の66%がシステム障害を経験しており、一般的な手法やソリューションでは復旧できない深刻な障害を経験した企業は、2016年の7%から2018年末の26%へと大きく増加しています。高度化するサイバー攻撃により、日本企業の25%がデータロスを経験し、その平均損失額は、ダウンタイムで30万6618ドル、データロスで26万4474ドルとなっています。データ保護への対策は、待ったなしの状況にあると言えるでしょう。

――データ保護やバックアップの課題について、どのように認識すべきでしょうか?

岡田

日本企業の91%がデータ保護の課題に直面していますが、そこでは3つの大きな問題が浮上しています。1つ目は、新しいテクノロジーに対応できるデータ保護ソリューションがほとんどないという点です。先の調査においても、全体の半数近い48%の企業がこれに言及しました。2つ目は、バックアップ対象となるデータ量が増加し、コストが急増していること。3つ目は、ネットワークを含むパフォーマンスの問題です。バックアップに要する時間が年々長くなっているのです。

そもそも、データ保護やバックアップが必要になる原因は、今日のITシステムが万全ではなく、壊れるリスクがあるからです。この「壊れる」という現象には、ハードウェアが壊れる、ソフトウェアが壊れる、データが壊れる、の3つが考えられます。ハードウェアの故障については、修理や交換で対応できます。ソフトウェアは、再インストールで復旧できます。しかし、データだけは、一度失われてしまうと二度と修復できません。そこで、万一に備えてデータを日常的に複製し、保管しておく必要があるのです。その目的は、データを保管すること自体ではなく、データが破壊された際に、迅速かつ正確に復旧できることです。

サイバー上の脅威は、年々増加しています。ランサムウェアやマルウェア等による攻撃により、何週間も業務が止まったり、社会的信用を落としたり、製品を生産できなくなるといった被害が、世界中で報告されています。日本も例外ではありません。ランサムウェアによって自動車メーカーの製造ラインが止まる、小売事業者のポイント利用システムのオーバフローに伴い顧客サービスの一時ダウンといった被害が発生しています。これを受け、データバックアップの重要性は、政府各機関のガイドラインでも示されるようになりました。

IBM i のバックアップ手法と設計思想

──IBM i のハードウエア障害に対する考え方を教えてください。

須藤

IBM iでは、ハードウエアが全損した場合でも、事前のフルバックアップがあれば、マイクロコード、IBM i OS、アプリケーション・プログラム、ユーザーデータを含む全資産を復旧できる場合があります。

── 一方でIBM i の設計思想の特徴を教えてください。

須藤

IBM i ではハードウエアおよびマイクロコードとIBM i OSとの間に、TIMI(Technology Independent Machine Interface)と呼ばれる仮想マシンインターフェースを配置しています。

この設計によりリストア時、仮に新しいハードウエアがすでに最新のテクノロジーに移行していたとしても、IBM が提供するアプリケーションは自動的に新しいハードウエアで実行しうる形態に変換され、IBM i OS 上のソフトウエア資産は最新のハードウエアでも利用できます。

──IBM i のデータ保護の方法を教えてください。

須藤

IBM i OS の標準機能として、データのバックアップ・リストアの機能を提供しています。 マイクロコード、IBM i OS、システムライブラリ、ユーザーライブラリー、ディレクトリーごとにバックアップ・リストア用のCLコマンドが存在します。用途に応じてこれらを活用することで、効率のよいデータ保護を可能にしています。また、CLコマンドに対応したSAVEメニューも提供されており、操作もわかりやすくなっています。

──IBM i のバックアップに利用されている媒体としては、どのようなものがありましたか?

須藤

かつてのOS/400 からIBM i へ進化する過程では、1/2カートリッジ、1/4 カートリッジ、DAT、8mmなど、様々な規格のテープ装置が登場しました。現在一般的に使用されているのは、LTOとRDXの2 種類です。LTO に関しては、最新のLTO8が 2017 年10 月に発表されました。非圧縮時最大容量は12TB、最大転送レートは毎秒360MB です。また、RDX はDATの代替製品として開発されたシステムで、サーバーに接続したドッキングステーションにハードディスク等を内蔵したカートリッジを差し替えて使用します。POWER8から採用され、システムバックアップに適した装置として注目されています。IBM i には、BRMS(Backup Recovery and Media Services)というメディア管理とデータ保護のツールもあります。この一部として提供されるIBM i 独自の仮想テープ装置機能によるデータ保護の方法も浸透し始めています。この機能でバックアップをすると、仮想のテープを、イメージファイルとして作成されます。イメージファイルなので、外部へのFTP 転送も可能になりますが、重複排除の機能はありません。

 

Data Domainの誇るテクノロジー

――そのような中で、Dell EMC Data DomainがIBM iの理想的なバックアップ環境として注目されるようになった理由は何でしょうか。

岡田

Dell EMC Data Domainの最大の特徴は、バックアップするデータを重複排除することにより、保管するデータ量を極限まで減らし、データを安全かつ確実に復旧できる仕組みを提供している点です。その独自のテクノロジーで、特許を取得しています。

企業が所有するデータ量が爆発的に増えている今日、複数世代にわたるバックアップデータをすべて保管しようとすれば、大きなデータストレージが必要になり、保管コストも急騰します。そこで、バックアップの世界では、保管するデータ量をいかに減らしつつ、確実に復元できる仕組みを構築できるかで各社がしのぎを削っているのです。

Dell EMCが誇る重複排除の仕組みとは、次のようなものです。例えば、バックアップするデータを1軒の家に見立てた場合、家を丸ごと保管するには、大きなスペースが必要です。しかし、家をよく見ると、柱や壁、屋根など、共通のブロックが何度も使われています。ならば、そのブロックごとのデータと、全体の設計図書だけを保管しておけば、家は元通りに復元できるはずです。このコンセプトに従ってデータの重複を徹底的に排除し、保管するデータ量を極限まで小さくできるのが、Dell EMCのテクノロジーです。

重複排除の考え方自体は、競合他社でも採用しています。Dell EMCは99.7%という高い重複排除率を実現していますが、97%という重複排除率を実現している競合他社もあるのです。わずか2%程度の違いだと思われるかもしれませんが、これは大きな差となります。例えば、バックアップ対象のデータを50TBとした場合、日次のバックアップに必要なデータの差分量は、Dell EMCで0.15TB、競合他社では1.5TBとなります。絶対量で見ると10倍の開きがあり、10日も経てば、1.5TBに対して15TBと、無視できない違いとなって表れるのです。

また、当社がお客様の信用を得ている他の理由には、DIA(Data Domain Data Invulnerability Architecture)があります。データをブロックと設計図書に分割して保管する際、分割したデータが間違いなく復元できるかどうか、インラインで自動確認する仕組みです。さらに、システム内のデータがロストしていないかどうかも自動検知します。もし、ロストしていた場合には、過去の保管データの中から同じものを探し出し、自動で修復します。これは、Dell EMC独自の仕組みです。

 

Data Domain 最新情報

――Dell EMC Data Domainの最新情報について、お聞かせ願えますでしょうか。

 岡田

Dell EMC Data Domainはこれまでも、IBM iのコマンドでダイレクトにデータをバックアップし、重複排除を活用しながらデータロスを防ぐ仕組みを確立してきました。最近のキーワードは、クラウド活用です。IBM iからData Domainに格納したバックアップデータを、Vault領域を経由してAWSやAzureなどのクラウド環境に長期保管するソリューションが既に利用可能です。システムを復元する際は、その逆にクラウドからVault領域にマッピングし、VTLを含むActive層に戻します。これらはすべてDell EMC Data Domain内で実現します。データ量の増加に応じてディスク容量を増やすだけでなく、クラウド活用も選択肢の一部となりました。

また、IBM iはもちろん、それ以外のシステムが混在する環境でも利用できる、統合型のバックアップソリューションにもご利用いただけます。更にDell EMCのデータ保護ソリューションを活用することで、様々なファイルサーバーや仮想環境、物理的なサーバーのほか、データベースやクライアントPCなどから直接バックアップを取ることも可能です。今後、こうした統合型のバックアップ環境へのニーズは増えると予想しています。

――本日はどうもありがとうございました。

 

*1 出典:「Dell EMC Global Data Protection Index」(2019年4月)

 

 

写真右:EMCジャパン株式会社DPS事業本部第二営業部 部長 岡田圭吾 氏
写真左:株式会社イグアス製品&ソリューション事業部 須藤正夫 氏

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※株式会社イグアスのサイトへ移動します。

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