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今回はIBM i のログ、メッセージなどユーザープログラムやシステムプログラムを実行した際に出力されるログについてご紹介します。今回は全般のご紹介にとどめています。次回以降でそれぞれの具体的な使い方等をご紹介予定です。IBM iには大きく以下の3種類の管理インターフェースがありますが、今回ご紹介する様々なログ、メッセージはすべて3種類の管理インターフェースから参照することが可能です。以下の説明においては代表的なインターフェースからの操作画面を掲載しています。
システム値にはシステム日付やライブラリーリスト(プログラムを実行する際オブジェクトを検索する範囲を指定するパス)など様々なものが存在します。通常、システム値の設定はシステム全体の動作時に反映されます。たとえば、システム日付を日本時間で指定した場合、システム上のすべてのジョブはシステムの日付を基準に実行されます。ところがシステム日付だけしか日付を持てないと問題が発生する場合も考えられます。たとえば一日の締め処理プログラムを深夜23時から翌朝3時まで実行する場合、システム日付で処理すると日付が変わってしまいます。そのような場合に使用する日付としてジョブ日付というものを指定できます。ジョブ日付を23時時点の日付に設定してジョブ時間を参照して締め処理を実行すれば日付をまたぐ影響を回避できます。このようにシステム日付は全般の動作を制御しますが、業務要件によってはシステム日付以外の日付を利用することもできます。同様に、システム値のライブラリーリストは本番業務用ライブラリーを使うようにセットしておきますが、テスト用やユーザー研修用にはテスト・研修用ライブラリーを参照するように変更することができます(テスト・研修用のユーザープロフィールのライブラリーリストを変更する、テスト・研修用ジョブの開始時にCLプログラムでライブラリーリストを変更する等)。このように、様々なシステム値を一時的に或いは特定の条件の場合に変更(上書き)して使用することは可能ですが、システム全体のデフォルト動作を決定するのがシステム値です。