IBM i の画面操作やファイル転送などを行う5250エミュレータにおいても例外ではありません。
IBM i Access for Windows(5770-XE1)がWindows 10をサポートしていないことは既知の事実ですが、「i Access をWindows 10にインストールしたら動いているのでそのまま使用している」といったお話もお聞きします。

また、定期的に繰り返されるWindows10のメジャーUpdateにより、突然動かなくなるといったことも今後は考えられます。
業務で使用しているエミュレータが、ある時から突然使えなくなったら、業務はストップしてしまい影響は免れません。
システム担当者はその対策を迫られています。

<エミュレータ選びのポイント>
- 操作性
操作方法が変わるだけで生産性が落ちたり、現場からの抵抗があったりします。
少なからず、これまでのi Accessとは操作性が違ってきますので、操作方法が変わったことによる抵抗感がないか事前に確認しましょう。 - セッション接続設定の移行
それぞれの端末で設定していたi Accessの定義を簡単に移行できるかは、システム部門におけるスムーズに展開できるかどうかの大きなポイントです。 - プリンタサーバー機能
現在利用している印刷方式がPDT印刷なのか、GDI印刷なのかで対応しているエミュレータが絞られます。 - マクロ機能
i Accessのマクロと互換性があり、簡単に移行できるものと一部修正が必要なもの、独自のマクロ作成が必要なものがあります。
改めてマクロを再作成するのは大きな負担になるので、マクロを利用している場合は選定ポイントの1つとなります。 - データ転送
対応しているファイルタイプは何があるのか確認しましょう。
利用者が使い慣れたEXCEL形式でダウンロード、アップロードしている場合などは、ファイル形式が対応しているかどうかで運用が大きく変わってしまう可能性があります。
・IBM i Access Client Solutions(ACS) – IBM
・Host Access Client Package (HACP) – IBM
・TCPLink – キヤノンITソリューションズ株式会社
・i-Connector – JBアドバンスト・テクノロジー株式会社
・FALCON 5250 – 株式会社インターコム
・Reflection – サイバネットシステム株式会社
・EXTES – 株式会社ユニリタ
・aXes(Web化)– ランサ・ジャパン株式会社
※他にも種類があるかもしれませんが、ここでは一般的にお聞きするものをご紹介しております。
次回より、上記からいくつかピックアップして各社が提供するエミュレータのメリット、デメリットなど、製品の特長を交えてご紹介していきますので、乞うご期待。