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2024.05.20

You and i – IBM i 7.5 TR4 と 7.4 TR10 の発表

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You and i – IBM i 7.5 TR4 と 7.4 TR10 の発表

今年に入って初めてのブログ、そしてIBM i コミュニティの皆様にとって、ハッピーな春が来ました!2024年もIBM iにとって大きな年になるでしょう。毎年そう言っているかもしれませんが、今年はIBM iとPowerの両プラットフォームにとって重要な発表がいくつかあります。私たちは本日(2024年5月7日)、IBM i 7.5 TR4とIBM i 7.4 TR10、そしてIBM iクライアント向けの新しいハードウェア・プラットフォームであるIBM Power S1012サーバーを発表し、その幕を開けます。今年のIBM iのテーマは「継続的な革新、継続的な統合(continuous innovation, continuous integration)」であり、これらの発表はその証となるものです。

各テクノロジー・リフレッシュに含まれるすべての詳細情報については、IBM i チームが素晴らしい仕事で更新を続けているサポート・ページをご覧ください:

他の発表ブログと同様、すべてを詳細にカバーすることはできませんが、ハイライトをピックアップしてここで取り上げます。今回の発表には、単なるTRの発表だけでなく、IBM i向けの新しいPowerサーバーのリリースが含まれておりますので、まずはここから始めましょう:

IBM Power S1012

新しいIBM i Technology Refreshと共に、本日、IBM i向けの新しいハードウェアを発表します。IBM Power S1012(英語)は、コアIBM iビジネス・ワークロードとエッジ・コンピューティングの両方のために設計された、1ソケット、ハーフ幅のPower10プロセッサー・ベースのシステムです。2Uラックマウントまたはタワー・シャーシのフォーム・ファクターで利用可能です。ハーフ・ワイド設計により、IBM i クライアントは IT フットプリントを最大 75% 削減することができ、製造施設や小売店などスペースが限られている場所では特に価値があるものです。

データベース

今年の IBM i のテーマの半分が「継続的な統合」であることから、今回の Technology Refresh では Db2 for i のアップデートをご紹介します。いつものように、我々はデータベースのSQL機能を強化しました。たとえば、ANY_VALUE 組み込み集約関数が追加され、開発者はよりシンプルなグループ化クエリを構築できるようになりました。CREATE ALIAS文では、キーワード*LASTをメンバ名として指定できるようになり、SQLユーザが最近作成されたメンバのデータに簡単にアクセスできるようになりました。Db2 for i テクノロジー・アップデートのページ(英語)で、これらの機能強化やその他の情報をご覧ください。

HA/DR

今年の IBM i のテーマのキーワードは「継続的」であり、その一部は継続的な可用性を意味し、IBM i プラットフォームで実行されるワークロードとアプリケーションの性質からも重要な話題といえます。IBM i の HA 向け戦略的ライセンス・プログラム製品である IBM PowerHA SystemMirror for i は、今回の Technology Refresh でいくつかの重要な機能強化が行われました。今回の機能強化では、PowerHAはIBM Spectrum Virtualizeの非同期ポリシーベース・レプリケーションとの統合を導入しました。このほかにも、SQLを通じてHyperSwapステータス情報を含むPowerHA情報をプログラムで取得する代替方法を提供するSQLサービスの範囲を拡大しました。PowerHA for iの詳細はこちら(英語)をご覧ください。

セキュリティ

2024 Fortra IBM i マーケットプレイス調査結果において、セキュリティは今年も再び私たちのコミュニティにとってNo.1の懸念事項にランクされた通り、いつでも私たちの頭を悩ませる問題であり続けています。今回のテクノロジー・リフレッシュにより、IBM i CCA CSP(IBM i Option 35として提供)は、IBM 4769 Cryptographic Coprocessorを構成するためのCHIMリリース3.1.8をサポートするように更新されました。IBM CHIM を使用すると、敵対的な環境であっても、信頼できる中央ロケーションから IBM i on Power サーバーに配置されたリモート IBM PCIe 暗号化コプロセッサーを安全に管理できます。IBM i 向けのすべてのセキュリティー強化の詳細については、こちら(英語)のテクノロジー・アップデートのページをご覧ください。

システム管理

IBM Navigator for i と IBM i Access Client Solutions (ACS) も今回の IBM i Technology Refresh で強化されました。Navigator for iでは、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)全体がAngular 17に更新され、GUIの外観が簡素化され、モダンになるようにいくつかのスタイル変更も行われました。ACSのVisual Explain機能では、新しいツールバーボタンにより、ユーザーがクエリ最適化の洞察のハイライトを調整しやすくなりました。また、アクションメニューが再配置され、グラフ全体に適用されるアクションと、選択したアイコンに固有のアクションが明確になりました。それぞれの機能拡張については、Navigator for iはこちら(英語)、そしてAccess Client Solutionsについてはこちら(英語)をご覧ください。

オープンソース

Visual Studio Code からコードをメンテナンスするための開発ソリューション Code for IBM i は、IBM i アプリケーション開発者のニーズを満たすために進化し続けています。RPG プログラマー向けに、このアップデートにはソース・コードをソース物理ファイルから Git ベースのソース管理へ移動するプロセスを簡素化するツールが含まれています。Extract to Procedure により、プログラマーはコード・セクションをハイライトして新しいプロシージャーに移動することができ、リファクタリング目標を促進するツールを開発者に提供します。Database Extension にVisual Explain も追加され、Db2 for i での作業における開発者のエクスペリエンスが大幅に向上しました。
Code for IBM iの詳細については、こちら(英語)をご覧ください。

いつものように、この最新のテクノロジー・リフレッシュに何が含まれるのか、ここではほんの少ししかご説明していません。詳細については、IBM i Guided Tour(英語のウェビナー・シリーズ)にご登録ください。さらに、フォートワースで開催される POWERUp および またはミラノで開催されるCommon Europe Congress に(あるいはその両方!)是非ご参加ください。最新のIBM iクライアント・ストーリーもお忘れなく。一年を通してコミュニティの皆様にお会いできることを楽しみにしています。

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