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2024.03.26
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IBM i OSと関連ライセンス・プログラムのまとめ

IBM i OSと関連ライセンス・プログラムのまとめ
IBM i OSと関連ランセンス・プログラムのまとめ

すでに過去の記事でお伝えしている通り、2024年5月以降に新規購入される Power10マシン (Power S1014, S1022s, S1022, L1022) のIBM i オペレーティング・システムは永続型からサブスクリプション型に変更になります。ところが、OS以外のライセンス・ソフトウェアでは、サブスク提供されるものと従来通りの永続型で提供されるものなどが混在していて、「今わが社で利用しているソフトウェアはどうなるのだろうか?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

併せて読みたい

◆IBM i サブスクリプション・ライセンスのFAQ公開
https://www.i-cafe.info/column/product/subscription_license_faq
◆IBM i 永続ライセンスの終了迫る(2024年2月21日更新)
https://www.i-cafe.info/column/product/20240205_license_semaru
◆IBM i ライセンスはサブスクリプション型へ移行(2023年8月31日)
https://www.i-cafe.info/column/product/20230831_ibmilicense_info
◆IBM i のサブスクリプション・ライセンスの拡張(2023年2月28日)
https://www.i-cafe.info/column/product/20230228_subscription_expantion

IBM i では昔のOS/400の時代からOS以外にも多数のライセンス・ソフトウェアが提供されてきました。古いところでは、印刷サポートの「Advanced DBCS Support (5761-AP1)」や「Performance Tools (5770-PT1)」、開発時に必須となる「Rational Development Studio (5770-WDS)」など枚挙にいとまがありません。
これら、OS以外のライセンス・ソフトウェアをここではLPP (Licensed Program Products)と呼ぶことにしますが、多くのLPPは現在無償で提供されていることをご存知でしょうか?

中には、前述の「Rational Development Studio」のように、いまだに有償で個別にオーダーが必要なものもありますが、多くの場合マシン入れ替えの際にライセンス移転でその権利を引き継いでいるものもあり、サブスクOSへの移行後は「どのライセンスがサブスク対象で、どれが永続のまま使えるのかよくわからない」といった方もいらっしゃるのではないでしょうか?

この度iWorld Web編集部では、IBM i オペレーティング・システムとその上で動くLPPを一覧表でまとめてみました。必ずしも全部のLPPを網羅できているわけではありませんが、よく注文されているLPPはカバーしています。

この一覧表では、OSのオプションとLPPのそれぞれが、永続/サブスクのどちらで提供されるのか、ソフトウェア保守(SWMA)はIBM i OSのSWMAでカバーされるのか、独自のSWMA契約が必要なのか、IBM i OSを購入すれば無償で利用できるのか、別個にオーダーが必要で有償なのか、ライセンス・キーの有無、などの観点からまとめてみました。

まず赤枠①の製品群は、独立したLPPではなく、IBM i の追加オプションとして従来は個別に(有料で)オーダーが必要であったものとなります。
現在IBM i の追加オプションは、 Db2 Data Mirroring (Opt.48)を除いてほぼ無償化されており、個別のオーダー不要、導入時に必要だったライセンス・キーも不要になっています*。

*:上記ライセンスのチェックを無効にするためには以下のPTF適用が必要です
 – 5770-SS1 (2023/10/24 更新)
   7.5 : SI84894、7.4 : SI84893、7.3 : SI84892、7.2 : SI84891、7.1 :SI84890

その下の緑色枠②の製品群は、IBM i OSの一部として提供されるものの、OSとは独立した製品番号を持つLPPとなっています。これらの製品は、従来は個別のオーダーが必要なもの(②)と、以前よりOSの一部として提供され、個別オーダー不要なもの(②’)が混在しておりましたが、いずれも現在ではOSの一部として、ESSサイトより自由にダウンロードができるようになっています。(ESS Web サイトの “IBM i Evaluation and NLV Download” からダウンロードにより入手)

最後の青枠③の製品群は、現在も個別にオーダーが必要なLPPとなります。
中には5733-WE3 Web Enablementのような、オーダーは必要だが無償で提供されるものもありますが、5770-WDS Rational Development Studioや5770-HAS Power HA System Mirror for i のように別料金のかかるLPPもあります。これらはライセンス料金だけでなく、IBM i のSWMA契約ではカバーされない、独自のSWMA契約が必要となります。
但し、5770-WDSはサブスクの場合は個別SWMA契約となりますが、永続ライセンスの場合はIBM i OSのSWMAでカバーされるのでご注意ください。
また5733-AO1 ARCAD Observerのようにサブスク・ライセンスが提供されないものもありますが、OSがサブスク型でもそのうえで永続ライセンスのLPPを稼働させることは問題ありません。

皆様が現在ご利用されているライセンス・ソフトウェアがどれに相当するのか?今後の機器入れ替え時にどうなるのか、上記の表でご確認頂ければ幸いです。
特にOSがサブスク型に移行した後は、そのうえで稼働するLPPもOSの契約期間に縛られることになります。期限切れでシステムが停止することのない様、十分な注意が必要です。

最後に、2024年3月12日付で、Power10搭載機に入れ替えの際に現在お使いのP05/P10のIBM i 永続ライセンスを廉価でサブスク・ライセンスへ移行できるオプションも発表になりました。5月以降にPower10搭載機への機器入れ替えをご検討中のお客様は、是非お取引のビジネス・パートナーまでお問い合わせください。

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