IBM Db2 Web Query for i バージョン 2.3.0の新機能とEZ-report のご紹介 | IBM i 総合情報サイト

IBM Db2 Web Query for i バージョン 2.3.0の新機能とEZ-report のご紹介


IBM Db2 Web Query for i バージョン 2.3.0の新機能とEZ-report のご紹介

日本アイ・ビー・エム(株)
Power Systems テクニカル・セールス
児玉 尚子

IBM Db2 Web Query for i (以下Db2 Web Query)は、IBM i 上で稼働するビジネス・インテリジェンスツールです。Query/400のモダナイゼーションやビジネス状況をすばやく把握するダッシュボードの構築などさまざまな機能を提供し、IBM iを使用する企業向けのデータ分析基盤としてご利用いただけます。
現在(2021年7月時点)での最新バージョンであるDb2 Web Query バージョン 2.3.0 は2020年10月に発表され、ユーザー・インターフェースの拡張、新しいデータ準備機能、インサイトの自動生成機能を提供します。

  • 新しいホームページでは、よく使用するツールやコンテンツが表示され、ワンクリックで作業の開始が可能です
  • 新しいコンテンツ開発ツールであるDESIGNERを使用することで、グラフやダッシュボードをより直感的な操作で開発できます
  • データ準備機能を使用し、一回限りのデータ抽出のためのデータ収集、および、変換プロセスを簡素化します
  • インサイトの自動生成によりデータ分析の効率化を図り、洞察を得ることができます

Db2 Web Query バージョン 2.3.0は、IBM i 7.3以降が前提です。Db2 Web Queryは、EZ-Installパッケージを使用することで簡単にアップグレードやインストールができます。このパッケージは、ライセンスプログラムをリストアするだけでなく、以下のDb2 Web Queryの利用に役立つサンプルレポートや、チュートリアル、ユーティリティを提供します。

  • システム管理者向けのサンプルレポート
  • チュートリアル付きのビジネス向けサンプルレポート
  • EZ-Report

など…

本記事では、Db2 Web Query バージョン 2.3.0での新機能と、EZ-Installで新しく提供開始されたEZ-Reportについてご紹介します。

新しいホームページ

新しいホームページは、コンテンツを操作したり、開発ツールに移動したりするためのより直感的なインターフェイスを提供します。ユーザーがよく使用するコンテンツはワンクリックで実行できます(図1)。レポート開発やデータ準備の機能も簡単に開始できるように、新しいタスク指向のメニューで構成されています(図2)。


図1. 新しいホームページ 「最近の更新」、「お気に入り」のコンテンツを表示


図2. 新しいホームページ 新しいホームページ 新しいタスク指向のメニュー

新しいコンテンツ開発ツール DESIGNER

新しいコンテンツ開発ツールDESIGNER
ホームページから「ビジュアライゼーション」、もしくは、メニューの「新規ビジュアライゼーションの作成」をクリックすると、DESIGNERの画面が表示されます。
新しいインタラクティブなキャンバスを使用し、表形式のレポート、または、さまざまなグラフを直感的な操作で開発できます(図3)。複数の表形式のレポート/グラフを含むページ(ダッシュボード)を作成し、コンテナメニューからタブ、アコーディオン、またはカルーセルなどを使用してそれらをマルチコンテンツにグループ化することもできます(図4)。


図3. DESIGNERでのグラフ作成


図4. コンテナメニュー

Db2 Web Query バージョン 2.3.0の新しいインターフェースは、これまでのバージョンとは大きく変わりました。そのため、これまでのバージョンをご利用の方は、使い慣れたインターフェースも使いたいという場合もあるかもしれません。そういう場合は、Db2 Web Query バージョン 2.3.0で以前のバージョン2.2.1のインターフェースと開発ツールInfoAssistを引き続き使用することができます。バージョン2.2.1のインターフェースは、下記のいずれかの方法で利用可能です。

また、InfoAssistで作成したレポートは、引き続き、InfoAssistで編集できます。新規のレポートもInfoAssistを使用して作成可能です(図5)。
新しいDESIGNERはより直感的な操作でコンテンツの作成ができるようになっています。ぜひ新しいインターフェースを試してみてください。



新しいデータ準備機能

新しいデータ準備機能のデータフローは、新しいタスク指向のメニューの「データの準備と管理」から使用できます。コンテンツ作成のためのデータを準備する機能であり、テーブルのJOINや一時フィールドの作成、フィールドの表示名の変更など、データの操作が可能です(図6)。



図6. データフローの画面

インサイトの自動生成

インサイトの自動生成機能では、データセットを分析し、相関関係や外れ値を見つけるグラフなどを生成し、表示します(図7)。



図7.インサイトの自動生成

インサイトの自動生成を使用しますと、データを手動で分析したり、データサイエンスや統計に関する予備知識を持ったりすることなく、データの傾向を把握することができます。また、生成されたグラフを使用してページを作成したり、既存のページやダッシュボードに追加することも可能です。
この分析は、クラウドサービスを使用し、Pythonライブラリを使用して構築された分析モデルを通じて提供されます。インターネット接続でSSLを使用し、アクセスするため、一部のお客様にとっては、使用できない環境であることが考えられます。そのため、デフォルトでは、インサイトの自動生成機能はオフになっています。IBM i のコマンドを実行し、オンにすることで使用できるようになります。
また、現時点では英語環境(CCSID 37)でのみでの提供となっています。次のグループPTFで日本語環境でも使用可能になる予定です。

EZ-Report

EZ-Reportは、サンプルレポートの一つとして、「Db2 Web Query Information」フォルダー内の「Utility」サブフォルダーに追加されました。2020年8月に更新されたDb2 Web Query 2.2.1 PTFグループ レベル9以降で利用可能です。
EZ-Reportは、SQLステートメントをパラメータに入力するだけで、メタデータとレポートが数秒ほどで作成されます。このEZ-Reportを使用しますと、IBM i 7.3のDb2 SQLで機能拡張されたOLAP機能やサブクエリを使用し、さまざまなデータ分析のレポートを作成することができます。
例えば、人事部門の方が、部門別に、各従業員の給与を前後2人と比較する表を作成したいという要望があるとします。SQL OLAP機能のLAG関数とLEAD関数を使用しますと、要望の表を簡単に作成することができます。図8のようにAccess Client Solutionsの「SQLスクリプトの実行」で、OLAP機能を使用したSQLステートメントを入力し、実行結果を確認します。確認できましたら、そのSQLステートメントを図9のようにEZ-Reportのパラメータにコピー&ペーストし、実行します。メタデータとレポートが指定したフォルダ内に数秒ほどで作成されます(図10)。また、このレポートに対して、カラムの色を変更したり、ヘッダーやフッターを追加したり、グラフに変更するなど、さまざまな編集が可能です。Db2 Web Queryの機能で、編集したレポートをダッシュボードに追加することや、レポートを週に1回実行するようにスケジュールし、部門マネージャーに自動的にメールで送信することもできます。



図8. Access Client Solutionsの「SQLスクリプトの実行」画面



図9. EZ-Reportのパラメータ設定



図10. EZ-Reportで作成したレポートの実行結果

ここまでDb2 Web Query バージョン 2.3.0での新機能と、EZ-Installで新しく提供開始されたEZ-Reportについてご紹介いたしました。Db2 Web Query for iは、IBM Power Virtual Serverでもご利用可能です(図11)。2020年10月に発表され、「IBM i ラインセンス」で「IBM i Db2 Web Query for i」をチェックし、オーダーすることで、Standard Editionライセンスでのご利用ができます。Standard Editionでは、ジョブ・スケジュールリングやメール配信の機能も使用でき、より業務でご活用いただけるのではないかと思います。



図11. IBM Power Virtual ServerでのIBM Db2 Web Query for i の利用

ぜひQuery/400のモダナイゼーションや経営状況の迅速な把握などDX推進にDb2 Web Queryをお役立ていただければと思います。

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