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2023.09.11
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DXを迫られるもSE要員不足に悩むIBM i ユーザーの姿
~「大アンケート」集計結果から見えてくるもの

DXを迫られるもSE要員不足に悩むIBM i ユーザーの姿<br />~「大アンケート」集計結果から見えてくるもの
DXを迫られるもSE要員不足に悩むIBM i ユーザーの姿<br />~「大アンケート」集計結果から見えてくるもの

iWorld Webではオープン1周年を記念して、2023年7月13日から8月31日までの間、メルマガ会員を対象に「大アンケート」を実施いたしました。期間中アンケートにご回答いただきました皆様、誠にありがとうございました。その集計結果を速報でお知らせいたします。

回答者プロフィールについて

ご回答は、260社/297名の方々にご協力をいただきました。

▲図1. アンケート回答者内訳


その内訳は、IBM i の販売店や開発ベンダーを除いたエンドユーザーと想定されるのが211社/234名となっています(図1)。

▲図2. 回答者役職


また回答者の役職は、図2にあるとおり、課長/次長以下のいわゆる“現場担当者”が7割を占めています。

▲図3. 回答者年齢分布


また回答者の年齢をお伺いしたところ、50代、60代で全体の6割弱を占める結果となり、IBM i コミュニティの高齢化問題がうかがわれる分布となっています。

▲図4. 回答者(社数) 業種


ご回答いただいた方の中から販売店、開発会社を除いた「エンドユーザー」想定の方々の業種をお伺いしたところ、社数にして約半数の企業が製造業となっておりました。

▲図5. IBM i の上で稼働している業務内容


これは図5にもある通り、IBM i の上で稼働するアプリは製造業特有の複雑な業務に最適化されたシステムであることに起因するのかもしれません。

▲図6. 利用中のシステム環境、図7. システム部門の要員数

さらに、回答者のシステム環境についてお尋ねしたところ、図6にあるようにIBM i ユーザーが全体の82%を占めました。ただ、IBM Powerのクラウド化はオンプレと比較してまだまだ進んでいないことが見て取れます。
また回答者のシステム部門の要員数は10名未満が回答者全体の66%を占めていました。

▲図8. 開発・運用・保守の外注比率

その中で開発・運用・保守の外注比率について尋ねたところ、全部外注でお任せしているという回答数はいずれの項目も3割に満たないという結果となりました。
10名未満の電算要員で運用も保守も行っている、これはIBM i の運用容易性ならではの結果と言えるのではないでしょうか?

利用中のシステム環境について

次にIBM i をお使いの方に、現在利用中のシステム環境についてお尋ねしてみました。

▲図9. 利用中のIBM i バージョン


IBM i OSのバージョンは最新のV7R5はまだ10%未満で、V7R4、V7R3が全体の7割を占めています。ただしV7R3は2023年9月30日で保守切れとなりますので、お使いのお客様は延長保守契約を締結するか、V7R4より上のバージョンに移行するか、至急の検討が必要となります。

開発環境に関しての設問では、図10の利用中の開発言語は予想通りRPGが圧勝という結果となりました。ただ、RPGⅢばかりでなく、ILE-RPG(RPGⅣ)もそれに迫る勢いなのが印象的です。またSQLも想定より多くの方に使われているようで、新しい開発環境への移行が進みつつある印象を受けました。
ところがそれに反して図11の開発ツールに関しての問いではRational Developer for i を大きく引き離して黒画面のSEUが圧勝という結果になりました。
RPGⅢの時代はSEUで十分だったかと思われますが、今後ILE-RPGやFF-RPG、多言語などでの開発を考えるとRDi やVScode for i などにも積極的に取り組んでいくべきと思われます。

▲図10.利用中の開発言語 , 図11. 開発ツール

▲図12. バックアップ手順


利用中のシステム環境についてはもうひとつ、バックアップ手段についてもお伺いしました。
予想通りテープバックアップが圧倒的に多かったのですが、外部のハードディスク上にバックアップを取得するという回答も善戦しています。
ランサムウェア対策などでテープ媒体が見直されている一方で、LTOテープの互換性問題などもあり、今後バックアップ手法については、ハードディスクのみならず、RDXやクラウド上にバックアップをとるなど、様々な手段が検討されることとなるでしょう。

IBM i について

▲図13. IBM iの気に入っている点/気に入らない点

お使いのIBM i について、もう少し掘り下げた質問をしてみました。
「IBM i 好きなところ/嫌いなところ」という設問に対しては、好きな点としてはその安定性を上げる人が一番多い結果となりました。これは先のIT部門についてお聞きした設問で10名未満の電算要員でも外注比率が低いという点と密接に関係しているものと思われます。フリーコメントでも「安定性とセキュリティ機能、運用のし易さでWindowsサーバーなんて問題にならないマシンです」という力強いコメントもありました。
一方で「気に入らない点」としては、やはり「開発者人口の減少」を挙げる人が多く、これまでも各種セミナーなどで「現在の課題」として「SE要員不足」がナンバーワン課題である点と類似した結果となっています。

▲図14. IBM i の今後のご利用方針について

またIBM i の利用方針については「IBM i をそのまま使い続ける」という回答が圧倒的に多かったものの、今後の新規システムについては「IBM i の上で開発・構築・運用する」よりも「他プラットフォームで開発・構築・運用する」の方がわずかに上回りました。
現在稼働しているシステムはそのままIBM i の上で動かすものの、新規システムは他プラットフォームを採用する、という企業の姿が見えてくるようです。こういったケースの場合、IBM i 上のシステムもAPI連携などで上手に外部システムと連携させ、活用していくことが必要になるものと思われます。

現在のシステム課題/興味あるトピックスについて

最後に回答者の抱える現在のシステム課題、ならびに興味のあるトピックスについてもお伺いしました。

▲図15. 現在お抱えのシステム課題


現在お抱えのシステム課題については、トップの回答が「SE要員不足」で、前述の「開発者人口の減少」と連動しています。図16は昨年開催した「iEVO 2023」での視聴者アンケートの結果なのですが、ここでもTOP課題はSE要員不足であり、長年続く根深い問題であることがうかがわれます。

▲図16. 昨年度の同アンケート項目結果


また昨年は2位の課題であったセキュリティ対応がぐっと順位を下げ、代わりに「AIなどの最新技術の採用」が2位につけていることも注目です。

▲図17. 現在興味のあるトピックス


また「現在興味のあるトピックス」では、DX事例がトップで、それに次いで「AI活用」が票を集めました。こちらの設問でも図18にあるように、昨年の「iEVO 2023」アンケート結果と比較したときに、AIへの関心度が飛躍的に上がっていることがうかがわれます。

▲図18. 昨年度の同アンケートの結果


この1年でChatGPTをはじめとした生成系AIなどのブームにより、AIがより身近なものとなり、いかにそれを活用し、業務に活かす=DXにつなげるかが大きな課題となっているといった姿が浮かんでくるようです。

以上、iWorld Web オープン1周年記念「大アンケート」の結果をかいつまんでご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか?
少ない要員の中、DXやAIなどの新しい課題にチャレンジし続けるIBM i ユーザーの姿が垣間見える結果であったかと思います。これも運用容易性、資産継承性に優れたIBM i だからこそ、の姿なのではないでしょうか。
ご回答いただきました皆様、誠にありがとうございました。
皆様からお寄せいただきました貴重なご意見は今後のサイト運営の参考にさせていただきます。

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