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2023.01.23
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IBM i 仮想シリアル番号(VSN)の発表

IBM i 仮想シリアル番号(VSN)の発表
IBM i 仮想シリアル番号(VSN)の発表

2023年1月20日

日本アイ・ビー・エム株式会社は2023年1月10日付で、IBM i 環境における仮想シリアル番号(VSN)機能を発表しました。

※発表書簡「IBM は、日本および中南米の一部の国で、 IBM i で使用する IBM Power テクノロジー・ベースのサーバーの仮想シリアル番号の注文を可能にしました」
https://www.ibm.com/common/ssi/ShowDoc.wss?docURL=/common/ssi/rep_ca/5/760/JAJPJG23-0025/index.html

Virtual Serial Number(VSN)とは

諸外国では2022年1月25日に発表になっていたもので、Power9以降の IBM Power テクノロジー・ベースのサーバーで、仮想シリアル番号(VSN)を取得し、論理パーティションに割り当てる機能が提供されるようになりました。これにより、IBM i のソフトウェアは、物理的な IBM Power マシンのシリアル番号に縛られることなく、VSN 上で注文したり、VSN に転送したりすることができます。VSN に IBM i のライセンス、キー、およびサポートの権利があることで、論理区画を別の Power マシンに移動する際の柔軟性が得られるようになります。

仮想シリアル番号の区画は、HMC が両方のサーバーを認識できるシステム、または他のサーバーを認識できる別の HMC へのネットワーク接続があるシステム間で移動できます。これにより、AIXのLive Partition Mobility (LPP) のように、IBM i の環境もライセンス契約上のシリアル番号に縛られることなくDR機などの他のマシンへ移植することが容易になります。

※今回の発表の段階では、VSNはPower Enterprise Pool 2.0 (PEP 2.0)の環境に含めることが出来ません。

VSNのもう一つの大きな特徴としては、ひとつの筐体であってもVSN毎に異なる顧客番号(C/N)をアサインすることが可能ということです。これは特にMSP(Managed Service Provider)事業者などに恩恵をもたらします。従来ユーザーはオンプレのマシンからMSP事業者所有のマシンへ移行する際に、そのうえで稼働するライセンス契約はMSP事業者にて契約・提供してもらう必要がありましたが、このVSNを使えばライセンス契約を自社契約からMSP事業者へ切り替えることなく、オンプレマシンからMSP業者のマシンへ持っていくことが出来るようになります。(ベンダー(ISV)ソリューションについては、契約条件を各ベンダー(ISV)にご確認ください。)

現時点での考慮点としては、パーティションはオンプレミス内または同じHMCの管理下でのみ移動可能という点に限定されていることです。つまり、VSN を持つパーティションをオンプレミスから IBM Power Virtual Server (PowerVS)には移動できません。同様に、VSNを搭載したパーティションをオンプレミスからマネージドサービスプロバイダーやクラウドサービスプロバイダー所有のマシンに移行することもできません。またVSN は区画ごとに固有でアサインされます。複数の区画で同じシリアル番号を共有する必要がある場合には、基本 (物理) ハードウェアのシリアル番号を使用することになります。

VSN の要件とオーダー時の考慮点

このVSNの機能は以下の環境にて利用可能になります。

  • IBM Power9 サーバー (FW950以降)
    → 9009-41A, 9009-41G, 9009-22A, 9009-22G, 9009-42A, 9009-42G, 9080-M9S
  • IBM Power10 サーバー
    → 9105-41B, 9105-22A, 9105-22B, 9105-42A, 9080-HEX
  • HMC (9.2.950 以降)
  • IBM i 7.2 以降
  • 実際には、対象となる IBM Power9 および IBM Power10 マシンで フィーチャー・コード #EVSN を注文することにより、仮想シリアル番号(VSN)を取得することができます。FC # EVSN は、新規マシン注文時、または既存マシンのアップグレード時に、VSNを使用する区画の数量分を指定して購入します。

    FC #EVSNを注文し、注文が完了したら、キーセンターへ CoDコードの発行を依頼してください。Entitled Systems Supportのウェブサイトにアクセスし、FC #EVSNを注文したPowerマシンにインストールするVSN用CoDアクティベーションコードを取得します。アクティベーションコードには、このマシンの予約されたVSNが含まれています。このVSN用CoDアクティベーションコードをインストールすると、予約されたVSNがマシンで使用できるようになります。その後、VSNをパーティションに割り当てることができるようになります。

    その際、VSN上で動くOSや関連ライセンス・プログラム(LPP)については、お客様は、割り当てられた VSN で IBM i および LPP を新規購入するか、すでにお持ちのIBM i および/または LPP を VSNに移管します(IBM i の移管は、機械グループが P20 以上の場合に有償の IBM i Entitlement Transfer オファリングにて可能。IBM iの上で稼働しているLPPは無償で移管が可能です。)。

    その際、考慮点がいくつかあります。

    • IBM i はコアの整数単位でライセンスされているため、VSN を持つ区画はコア単位 (1.0, 2.0, 3.0 など) でのみ IBM i ソフトウェアをサポートすることに注意してください。例えば、VSN に割り当てられた 2つの区画を持つマシンがあり、それぞれの VSN 区画にプロセッサーを 0.5 コア割り当てる場合、IBM i は各 VSN 区画に 1コアのライセンスが必要になります。
    • ライセンス・プログラム・プロダクト (LPPs for i) および IBM i のオプション・フィーチャー(料金が設定され、サーバーに対して権利が付与される) の場合: VSN の区画ごとにライセンスが必要となります。例えば、物理シリアル番号に割り当てられた 2つの区画と、VSN に割り当てられた 1つの区画を持つマシンがあり、すべての区画に BRMS が必要となる場合、物理シリアル番号に基づいた区画用に 1つのBRMS ライセンスが必要であり、VSN 区画用にも 1 つの BRMS ライセンスが必要となります。
    • VSN の IBM i 機械グループは、VSNがオーダーおよび作成されたマシンの機械グループに関連付けられます。例えば、 機械グループ P10 の 9105-22B (S1022s) で VSN を注文した場合、VSN は機械グループ P10 を継承します。 機械グループ P10 の VSN は、同じ HMC の下の他の機械グループ P10 マシンに移動できます。

    その他の特記事項:

    VSNが予約された時点で、物理マシンのインベントリー・レコードと同様に、VSNごとにIBMインベントリー・レコードが作成されます。IBM仮想サーバー・シリアル(4850-VSN)は、VSNのために特別に作成された新しいマシン・タイプおよびモデルです。IBMのインベントリー・レコードでは通常ユーザーの所有しているマシンを検索することが出来ますが、その際に実際のマシン・タイプ、モデル(例:9105-41Bとか9009-41Gなど)の代わりに所有しているVSNとして4850-VSNが表示されることになります。4850-VSN とそれに関連するフィーチャーは e-Config で構成作成、オーダーはできませんが、VSN レコードに自動的に割り当てられます。 VSN レコードが IBM Inventory Services から取得されると、4850-VSN がレコードに関連付けられます。

    この他、VSNについての詳細は、IBM Support内にある「IBM i License Topics」ページの「Virtual Serial Number」の項をご参照ください(英文)。
    https://www.ibm.com/support/pages/ibm-i-license-topics

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