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IBM i 7.3 従来のシステムモニター機能を強化


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IBM i 7.2のリリース時には、システムモニターのサポート機能がNavigatorに付加されました。NavigatorのシステムモニターはManagement Centralのシステムモニターと同様にパフォーマンス・メトリック(パフォーマンス測定の“視点”)リアルタイムにモニターすることができるようになったのです。また、オプション機能としていくつかの閾値(しきいち)を設定し、アクションを定めたのち、閾値を越えた時にそのアクションを実行することもできるようになりました。しかしながら、7.2のシステム・モニター・サポートでは、パフォーマンス・メトリックの可視化という点では難がありました。
今回の7.3リリース版では、Navigatorのシステムモニター機能の強化が図られました。本記事ではその概要を紹介します。

1)メトリクス表示機能の強化

まず7.3リリース版における最も重要な変更点は、モニターするパフォーマンス・メトリックの表示機能。新たなオプション[Visualize Monitor Data]が追加され、モニターによって定義されるパフォーマンス・メトリックの一つひとつをグラフ化して表示するためのタブが開くことができます([Investigate Monitor Data]–> [All Metrics] でも同じ機能を選べます)。

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▲システムモニターを立ち上げ右クリックすると、モニターデータを表示するためのオプションが現れます。

ではビジュアル化されたモニターデータのページ表示例を見ていくことにしましょう。以下の表示例では、ひとつのシステムモニターのなかにいくつかのパフォーマンス・メトリックがあり、これらを、4つずつ横並びに整理して表示させることでで見やすくしました。グラフはデータ更新期間ごとにリアルタイムでアップデートされます。

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▲メトリクスを4つずつ並列表示するようカスタマイズ。グラフが見やすくなりました。

2)システムモニター表示のコントロール機能

モニター表示画面の上部にはいくつかコントロールボタンが配置され、この画面のカスタマイズができます。

    <カスタマイズの指定>

  1. レイアウト (カラム):デフォルト画面ではカラムごとに2つのグラフが表示されます。これはカラムごとに1つから4つまでの範囲で選ぶことができ、グラフの順序も並び替えることができます。グラフの最上部をクリック・ホールドし、希望の位置までドラッグしてください。またグラフの最上部をクリックして、そのグラフを小さく折りたたむこともできます。
  2. スクロールの調整:グラフのスクロール制御をそれぞれのグラフ個別に行うか、すべてのグラフに対し一斉に行うかを指定できます。
  3. 自動リフレッシュ:グラフが自動的にリフレッシュされるかどうかを指定できます。この制御は、すべてのモニター用メトリクスに適用されます。この自動リフレッシュをオフにすると、リフレッシュボタンを用いてグラフをマニュアルでリフレッシュできます。
  4. 閾値の表示:ユーザーが指定した閾値をグラフ上にライン表示するかどうかを指定します。

マウスをグラフ上のどこにでも重ねると、小さなポップアップウィンドウが開き、そのポイントでのメトリックの値を表示します。

3)モニターデータのビジュアル化に加え、モニターメトリックを追加・増強

[Actions] のドロップダウンから、ドリルダウン・オプションが利用できます。システムモニター上のメトリックの一つひとつに一組のドリルダウン・オプションがあります。このドリルダウン・オプションを使えば、別のシステムモニター用メトリックの表示や、パフォーマンス・データ・インベスティゲーターを使って従来のコレクションサービスのグラフ、あるいは履歴データなどを見ることができます。
以下の画面は、システムモニター用メトリックのひとつ[CPU Utilization (Average)]から得られるドリルダウンの一例を示しています。

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▲▲[Actions] のドロップダウンからドリルダウン・オプション[CPU Utilization (Average)]を選択。

こうしたモニターデータのサポートの可視化に加え、7.3リリース版ではモニターメトリックを追加し増強されました。新たにHTTPサーバーメトリックとディスク応答時間 (リード&ライト) が加わったのです。

4)データ収集期間のデフォルト値を変更

システムモニターには、さらにもう一つ変更点があります。モニターデータのデータ収集期間のデフォルト値です。7.2リリース版では、このデフォルト値は15秒でしたが、これは小さすぎました (そして膨大なモニターコレクションを集めることになってしまったのです)。7.3リリース版では、デフォルト値は60秒になっています。このデフォルト値は、7.2版でもPTFによって修正されます。7.2リリース版のデータ収集期間については、また別の記事にて詳しく紹介する予定です。

なお、IBMは今回ご紹介したシステムモニターの増強機能を7.2リリース版でも使えるよう、2016年下期をめざして開発計画を進行中とのことです。


本記事は「IBM Systems Magazine」の許諾のもと、原文を日本語化するとともに、一部再編集したものです。原文をご覧になりたい方は下記よりアクセスしてください。

原文タイトル: IBM i 7.3 System Monitor Enhancements
原文著者: Dawn May

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