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コラム
【ARCAD活用術】モダナイゼーションとシステム分析


IBMiをご利用になっているお客様は、すべからくアプリケーション開発について自社/開発会社にて実施されていることと思います。
この事実はAS/400の時代から何ら変わることなく、脈々と受け継がれています。

開発を行うにあたり、一般的には設計書が存在しており、改修時にはこの設計書に基づいて機能変更や拡張を行うことになります。
また、アプリケーションと同様に設計書もメンテナンスする必要性があります。
しかし、突然の不具合対応や、設計変更によりドキュメントのメンテナンスが追いつかず、そのまま手付かずになってしまうケースも少なくないでしょう。

 

次々に行われるシステム改修では、以前に行われた改修内容が元に戻ってしまったり、プロジェクトの長期化を招いたりなど予期せぬトラブルが起こりがちになってしまいます。

このような場合、現在稼働しているシステムの環境(どのライブラリを利用しているのか、実行されているプログラムオブジェクトのソースは最新なのか、等)を対象に、最新の情報収集と分析を行う必要がありますが、手作業で行うにはなかなか骨の折れる作業になります。

これらの情報収集、分析を行う為のツールは幾つか存在し、既にご利用になられているお客様もいらっしゃるでしょう。

そのような中、IBMは2017年6月にオブジェクトからの情報分析ツールとして『ARCAD Observer for IBM i(5733-AO1)』を発表しました。
ARCAD社はフランスの企業で、IBM iを始めとするマルチプラットフォームのアプリケーションライフサイクル(昨今ではDevOps)を統合管理するソリューションを展開しています。
IBMはこのARCAD社の分析ソリューションをライセンスとしてユーザーへ提供することとなりました。

このARCAD Observer for IBM iはオブジェクトベースで情報収集を行い、プログラム、ファイルの相関関係(クロスリファレンス)を作成し、GUIから相関関係図や、呼び出しツリーなど様々な情報を表示することができるソリューションです。

ARCAD Observerの特徴としては、収集した情報から作成するドキュメントを紙ベースではなく、HTMLドキュメントとして作成し、ブラウザが実行できる環境であればどのような端末からでもドキュメント参照を行えることにあります。

また、ドキュメント管理では『必要なオブジェクトだけ』を抽出し、『必要なドキュメントだけ』を作成し、『個別に版管理を行う』ことが出来るため、アプリケーション改修を行った場合には、変更のあった部分だけ抜粋した差分ドキュメントの管理を行うことが可能です。
新たにリリースされたオブジェクトについては、自動的にクロスリファレンス情報が更新される為、即時でドキュメントを作成することが可能となっています。

以前は紙ベースで出力しファイリングしていた為に、場所をとる、検索しづらいなど問題のあったドキュメント管理ですが、PDFではない、ペーパーレスの管理を行うことで、ワークロードの軽減にも貢献できることでしょう。

あと2回にわたって、ARCAD Observer for IBM iの機能について、紹介していきます。
次回は、基礎部分となる情報収集機能です。
 

<著者プロフィール>
中原 順一(なかはら じゅんいち)
IBM i のプログラマ、システムエンジニアを経て三和コムテック株式会社でHAコンサルタント、モダナイゼーション推進を担当。開発者視点、及びソリューションマネージャーとしてDevOpsを中心とした開発、運用環境の改善を日々、お客様へ提案しています。
<会社概要>
企業名:三和コムテック株式会社
本社:〒106-0032
   東京都港区六本木3-4-3三和ビル
設立:1991年8月
事業内容:
『ソフトウェアパッケージの開発・輸入・販売およびサポート』、『ソフトウェア、ネットワーク導入コンサルティング』、『ソフトウェア開発』などお客様の『必要』を叶える企業です。
URL:https://www.sct.co.jp/

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